看護学生生活〜学び多き三年間〜
みなさんこんにちは、今日は看護職を希望しているみなさんに、私の過ごしてきた3年間の看護専門学校生活についてお話ししたいと思います。
◆学習編
皆さんは看護学校での学習についてどのようなイメージを持っていますか?看護学校では、高校までの一般的な学習とは一変して、看護学の専門的な学習がほとんどになります。
講義の内容としては、看護・健康とはどういうことなのかについて学習し、体の構造などを学ぶ解剖生理学や栄養学など、基礎科目について学習していきます。はじめは聞きなれない言葉ばかりですが次第に慣れ、体の仕組みについて理解が深まっていきます。1年次に学ぶ専門基礎科目は、国家試験にもつながり、日々の学習の中でしっかり知識として身につけていくことが大切だと思います。2年次になると、専門分野の学習が中心になります。老年看護学・成人看護学・小児看護学・母性看護学・精神看護学・在宅看護論の六つの領域があり、たとえば成人看護学では、呼吸器・消化器・循環器などのそれぞれの病気について、どのように発症し、どのような症状が出るのか、それに対しどのような看護をしていくのかということを学習していきます。
そして、それぞれの講義が終了すると単位認定試験があります。この試験は70点以上で合格となり、それに満たない場合は再試験を受け確実な知識を身につけていきます。またレポートなどの課題がたくさんあり、ときには寝不足になることもありますが、それらはすべて実習や実際に看護師として働く際には、自分の力になってくれると思います。
さらに、本校は赤十字の看護学校であるため、他の学校にはないカリキュラムがあります。たとえば赤十字概論や災害看護論の講義です。ここでは、赤十字についての講義や、救急法、家庭看護法などについて学びます。これらは日常生活でも活かせる技術となります。
◆看護技術
看護学校では学習面だけではなく、看護を行う上で必要となる看護技術についても学んでいきます。看護技術としては、患者様のベッドの作り方から、清潔の援助の為のからだの拭き方、頭の洗い方、注射などさまざまな技術があり、3年間を通してこれらの技術を学んでいきます。技術認定試験といって、学生同士で練習した成果を担当の先生にみていただく試験もあります。また、技術試験の前に知識テストを受けます。合格点は80点以上でこれも合格するまで再試験を受けます。看護技術では5人ぐらいのグループに分かれ、各グループに担当の先生がついて一人一人丁寧に教えてくれるので、実際に病棟実習で患者様に援助を行うときにも自信を持って関わることができます。これらのことを通して技術を習得していくと、看護師に近づく喜びを感じるとともに、技術を確実に身につけ、患者様に、より安楽な看護を提供していくための土台作りとなるのではないかと思います。
◆実習編
はじめは基礎的な実習で、1年次の5月に約3日間、11月に約1週間、2年次の9月に約3週間の基礎実習を行います。それを終えると、2年次の1月から3年次の12月までおよそ1年間、成人看護学や老年看護学、母性看護学、小児看護学、精神看護学などの領域別実習を行います。実習は主に成田赤十字病院で行いますが、領域別実習では病棟実習だけでなく、老人ホーム・老人クラブ・歯科医院・保健センターなどでも実習を行います。これらの実習では、健康的な新生児からお年寄りまで、地域で生活する方々と関わることにより、入院されている患者様への援助について視野を広めながら改めて考える機会となります。病棟実習では、学生一人一人が患者様を受け持たせて頂き、担当教師や病棟指導者さんのもと、看護を行っていきます。カルテやコミュニケーションをとる中から情報収集をし、情報を分析して問題点を捉えます。そして、その問題点に対して看護計画を立て、援助を実施していきます。実施した後は、行った援助が本当に対象に適したものであったのか評価・修正し次の援助につなげていきます。私自身、はじめはコミュニケーションのとり方やかかわり方もわからず、何をすればいいのか悩むこともありました。また、実習を重ねていってもわからないことは山ほどあり、力の無さを実感し、私にこの仕事はできるのかと自信をなくすこともありました。
●実習でのエピソード●
そんな私の考えを変えた実習でのできごとをお話します。3年になり一番はじめの実習で終末期の患者様を受け持ちました。病気が進行していて、目を開けるのもやっとで、意識もほとんど無く会話をするのが難しい患者様でした。すべて介助が必要であったので、私は毎日体拭きや口腔ケア、ひげそりなど自分ができる援助を一方的ではありましたが必ず声をかけながら行っていました。受け持ちが終わろうとしていたある日、患者様はいつも閉じている目を大きく開けて「いつもありがとうございます。」と言ってくださいました。私は自分が接していることをわかってもらえていたこと、会話はできないと思っていたのに声を聞けたことをとてもうれしく思いました。この出来事があり、患者様の言葉が強く胸に響き、毎日やりがいを持って実習にのぞむことができています。実習ではたくさんの患者様、ご家族の方々との出会いがあり、患者様から学ばせていただいたものは私の中でとても大きなものとなっています。
◆学校3年間での人との関わりの大切さ、何よりも心の支えになった仲間達。そして3年後の自分の成長
これまで、学校生活についてお話してきましたが、私自身、今までの看護学生生活を振り返ってみると、楽しいことはもちろんですが、つらいこと・苦しいこともありました。しかし、共に頑張っている仲間や温かく指導してくださる先生方がいたからこそ乗り越えられたように思います。
私の学校は1学年1クラスであり、三年間同じメンバーで様々なことを乗り越えてきました。仲間なしでこの3年間を語ることは出来ず、仲間から学んだことも多くあります。今、私たち3年生は来年2月に行われる看護師国家試験に向けて全員合格を目指し励ましあいながら学習、実習に取り組んでいます。国家試験に合格しなければ看護師になることは出来ません。そのためには、1年次からの学習の積み重ねや3年間行ってきた実習での体験が大切になります。
看護師という職業は、人の命に関わる責任の重い仕事です。みなさんの中には、ただ「大変そう・・・」と思う方もいらっしゃると思います。しかし、患者様や患者様のご家族に関わり、多くの人との出会いがあり、様々な医療従事者の中の一員として自分が成長できるすばらしい職業だと思います。今、ここにいる皆さんが看護の道へ進まれることを願っています。 [成田赤十字看護専門学校 第27回生]
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